ドアをノックする

knock the door or knock on(at)the door?

こんにちは。英語教室MAGICの綿貫りえ子です。
先日中三の生徒に英訳の暗記テストをしていた時のことです。
「私は誰かがドアをノックするのを聞いた」を
I heard someone knock the door.
と答えました。
確かに日本語から考えるとそうなるのも自然かな、と思いますが正解は
I heard someone knock on(at) the door.
です。
そこで今回は knock の他動詞と自動詞(onのある方)の違いについて
考察してみました。
手元の幾つかの辞書で knock の第一義を確認したところ、
他動詞 knock は
(音がするほど強く)打つ、(力をいれて )叩く、
(こぶしや固いもので沢山)叩く
と出てきます。
例文は
Knock the nail into the wall.
壁にくぎを打ち込んでください。
He knocked my head.(He knocked me on the head.)
彼は私の頭を殴った。
などが上がっていました。
一方自動詞 knock は
(こぶしや固いもので)たたく、ノックする、(テーブルなどを)コツコツと叩く
です。
どちらもこぶしや固いもので叩くのは同じですが、他動詞の方がより力を入れる感じで、
自動詞の方は軽く音を出す叩き方のようです。
ですから knock the door と言うと、かなり激しくドアをドンドン叩くイメージになるかと思います。

ついでにドアをノックする時の日本語の擬音語トントンに当たる英吾は Knock-knock.です。
また、knock で思い出すのはアメリカ人のネイティブが以前机をコンコンと叩いて
”Knock on wood!”と言っていたことです。
その時の机はスチール製でしたが、普段は木製のテーブルなどにコンコンとして、「(何かが)上手くいきますように!」
と願うのだそうです。おまじないのようなものですね。
最後に野球で使うノックですが、こちらは和製英語ですのでお気を付けください。英語では Furgo と言うそうです。 
2023.6.18

2023/6/18