cannotとcan not

こんにちは。英語教室MAGICの綿貫りえ子です。
慌ただしい4月ももうじき終わり、新緑の美しい時期を迎えます。
学生の皆様の新学期は順調ですか?
今回のお題、cannotとcan not、何のことか?と思われたかもしれませんが、canとnotの間にスペースがあるかないか、で意味が違うということについてお話したいと思います。

生徒が単語の並べ替え問題をしていた時のことです。
canとnotがバラバラになっていたのを
「cannnotと1つの単語にしていいんですか?」
と質問してきました。
「どうして?」と聞くと、
「学校でcanとnotは離さない、と教わったから」と答えました。
私にはその認識がなかったため、教科書でcannnotを確認したところ、確かに
<ふつうcan notと2語に分けては書かない>
との記載がありました。
大体どちらも使うことはあまり無く、can'tで済ませてしまうので、内心
「そうだったの?!」とびっくり仰天!!!
後日私の中学時代の英語の元教師にも尋ねましたが、そこは特に意識して教えることは無かった、と仰っていたので、50年も前は今よりcannotの指導は曖昧だった可能性はあります(と言い訳です)。

それはさておき、実際何が違うのかが知りたくて、いろいろ調べてみました。
結論から言うと、can notも間違えというわけではないけれど、cannotが望ましいということのようです。
なぜなら意味が変わってしまう可能性があるからです。(発音はどちらも同じなので、あくまで書き言葉に限った場合です)
cannnotと連結することにより、notはcanを否定することで「~出来ない」という意味になります。
一方can notだとnotの次に来る動詞を否定するので「~しないことが出来る」となるのです。
(他の助動詞もこちらに準じます。助動詞自体を否定するのはcanのみのようです)
ですから
He can not smoke.だと「彼はたばこを吸わないことが出来る」つまり、「禁煙が我慢できる」という意味に。
I can not participate the seminar.は「私はセミナーに参加しないことが出来る」つまり、「参加しなくてもよい」という意味になるということなのです。
そんな面倒なふうに解釈するものかな?とは思いますが、やはり誤解を生まないためにも使い分けた方が無難なのでしょう。

それとは別に、can notは否定を強調したい時、
You can NOT go to see the movie until you have done your homework.(LIGHTHOUSEから引用)
のように使ったり、
not only...but also~(...だけでなく~も)のような慣用句では
He can not only sing well,but also paints brilliantly.
のようにnotを単独で使います。

今までこんなことも気付かなかったのか!と当初は当惑しましたが、結果的に良い勉強になりました。
きっかけをくれた生徒に感謝!

2023/4/26